近状。

フル♡

2024年05月07日 17:14



このあいだのこと



施設に入居中の実の父が

突然「いつ危篤になってもおかしくない」状態になり、病院のICUに入りました。



その時、医師から


もしもの時、人口呼吸器を装着しますか?

それとも装着はしませんか?



と確認されることがあって。




そして、人口呼吸器を選択する上での

メリット・デメリットの説明を受けました。





そのメリット・デメリットを

とてもとても簡単に表現するなら




人口呼吸器をつけなければ
呼吸ができずに死んでしまいます。


人口呼吸器をつければ、一命は助かります。
でもその後に、とても過酷で苦しい日々が一生待ってます。


ちなみに。本人・もしくは家族から何の申告もなければ、病院側は「人口呼吸器をつける」ほうで対応します。



さあ、どうしますか?


( 注: 実際はこんな言い方ではないです )









そんな究極の選択、いくら家族でも

本人以外が決めることなんて出来ない…



ので、ICU のベットの父にきいてみた。

(かなり言葉を選んで)





そしたら


そんなこと急に言われてもわからない。
今は考えられない。
今じゃない。


としか言わない父。





いやいやいやいやいやいや、今なんだけど


気持ちはわかるけど、今なんだよ


あなた、いつ呼吸が止まってもおかしくないから。


だから今なんだよ







何をどう説明しても、父は「今じゃない」「今は考えられない」の一点張り。

あげくには「君達に私の気持ちはわからない」と批判しだして。





結局、父に決めることはできませんでした。







その後別室で、私と姉とでどうするか話をしました。



その結果


もしもの時、人口呼吸器はつけないでいい。
にサインをしました。


そして、もしも父が「人口呼吸器をつける」を希望する事があれば即変更してもらえるようお願いし、その日は帰りました。





私なら


自分が選択しない「死」と
自分が選択しない「生」をおしつけられたなら


絶対に「自分が選択しない生」は嫌だ。

そんなの生き地獄でしかない… と思う。




だから私は父に「人口呼吸器はつけない」を選択しました。




でも、これは

私の考えであって父の考えじゃない。



父の人生は父のものだから

本当は父本人に決めてもらいたかった。





今じゃない、って

じゃあ、いつだよ。



と、思う。





父は10年前に脳梗塞キッカケで施設に入居。


現在 実家には誰も住んでません。


姉曰く、実家の家(建物)のことや今後のことで度々話を持ちかけるも

毎回「今はいい」「今じゃない」としか言わなかった父。




死に際になっても尚「今じゃない」って



じゃあ、いつだよ。







子育てで忙しいから、今じゃない。とか

仕事で忙しいから、今じゃない。とか

親の介護で忙しいから、今じゃない。とか

◯◯で忙しいから、今じゃない。とか




そもそも自分と向き合わない人って

死に際までずーーっとそうなんだなぁ、と



自分の親を通して

そんな人を実際に目の前で見ることになって

その姿がとてもショッキングで。






「決められない」部分も含めて

その人の人生は死ぬまでその人のものなので、



私には否定も批判も出来ないと

頭ではわかっちゃいるけど

それでもやっぱりショックで。







自分を含め

色々な思考回路・価値観の人がいるなぁ


と、最近よく思うのです。




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