2024年05月07日
近状。
このあいだのこと
施設に入居中の実の父が
突然「いつ危篤になってもおかしくない」状態になり、病院のICUに入りました。
その時、医師から
もしもの時、人口呼吸器を装着しますか?
それとも装着はしませんか?
と確認されることがあって。
そして、人口呼吸器を選択する上での
メリット・デメリットの説明を受けました。
そのメリット・デメリットを
とてもとても簡単に表現するなら
人口呼吸器をつけなければ
呼吸ができずに死んでしまいます。
人口呼吸器をつければ、一命は助かります。
でもその後に、とても過酷で苦しい日々が一生待ってます。
ちなみに。本人・もしくは家族から何の申告もなければ、病院側は「人口呼吸器をつける」ほうで対応します。
さあ、どうしますか?
( 注: 実際はこんな言い方ではないです )

そんな究極の選択、いくら家族でも
本人以外が決めることなんて出来ない…
ので、ICU のベットの父にきいてみた。
(かなり言葉を選んで)
そしたら
そんなこと急に言われてもわからない。
今は考えられない。
今じゃない。
としか言わない父。
いやいやいやいやいやいや、今なんだけど
気持ちはわかるけど、今なんだよ
あなた、いつ呼吸が止まってもおかしくないから。
だから今なんだよ
何をどう説明しても、父は「今じゃない」「今は考えられない」の一点張り。
あげくには「君達に私の気持ちはわからない」と批判しだして。
結局、父に決めることはできませんでした。
その後別室で、私と姉とでどうするか話をしました。
その結果
もしもの時、人口呼吸器はつけないでいい。
にサインをしました。
そして、もしも父が「人口呼吸器をつける」を希望する事があれば即変更してもらえるようお願いし、その日は帰りました。
私なら
自分が選択しない「死」と
自分が選択しない「生」をおしつけられたなら
絶対に「自分が選択しない生」は嫌だ。
そんなの生き地獄でしかない… と思う。
だから私は父に「人口呼吸器はつけない」を選択しました。
でも、これは
私の考えであって父の考えじゃない。
父の人生は父のものだから
本当は父本人に決めてもらいたかった。
今じゃない、って
じゃあ、いつだよ。
と、思う。
父は10年前に脳梗塞キッカケで施設に入居。
現在 実家には誰も住んでません。
姉曰く、実家の家(建物)のことや今後のことで度々話を持ちかけるも
毎回「今はいい」「今じゃない」としか言わなかった父。
死に際になっても尚「今じゃない」って
じゃあ、いつだよ。
子育てで忙しいから、今じゃない。とか
仕事で忙しいから、今じゃない。とか
親の介護で忙しいから、今じゃない。とか
◯◯で忙しいから、今じゃない。とか
そもそも自分と向き合わない人って
死に際までずーーっとそうなんだなぁ、と
自分の親を通して
そんな人を実際に目の前で見ることになって
その姿がとてもショッキングで。
「決められない」部分も含めて
その人の人生は死ぬまでその人のものなので、
私には否定も批判も出来ないと
頭ではわかっちゃいるけど
それでもやっぱりショックで。
自分を含め
色々な思考回路・価値観の人がいるなぁ
と、最近よく思うのです。
Posted by フル♡ at 17:14│Comments(0)
│日々のこと
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。